外国人の「高度専門職2号」ビザは、1号からのみ変更可能です。
永住条件である在留期間が3年に緩和されたり、ご両親・家事使用人の帯同が出来たり、在留活動の制限が緩和される等の優遇措置があります。
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目次
1.「高度専門職2号」の出来る活動
「高度専門職2号」の出来る活動は大幅に緩和され、高度専門職1号が出来る活動と併せて、ほとんどの在留資格の活動が出来ます。
具体的には、
①「高度学術研究」、「高度専門・技術」、「高度経営・管理」
②上記と併せて、教授、芸術、宗教、報道、法律・会計業務、医療、教育、技術・人文知識・国際業務、介護、興行、技能に対応する活動も出来ます。
2.優遇措置
①在留期間は無期限
「高度専門職2号」の在留期間は無期限であり、更新は不要です。
②在留歴に係る永住許可要件の緩和
永住申請には、原則として引き続き10年以上日本に在留していることが必要ですが、高度外国人材の場合は3年に短縮されます。
合計ポイントが80点以上の場合は、更に1年に短縮されます。
③配偶者の就労
通常、就労している外国人の配偶者が、「技術・人文知識・国際業務」等の仕事をする場合には、学歴・職歴等の要件が求められ、就労ビザを取得する必要があります。
高度外国人材の配偶者の場合は、学歴・職歴等の要件を満たさなくても、これらの仕事をすることが出来ます。
④一定の要件の下で親の帯同
現行の入管法では原則上、外国人の親の受入れは認められませんが、高度外国人材については優遇措置として、一定の要件の下で、親の帯同が認められます。
⑤一定の要件の下で家事使用人の帯同
通常、外国人の家事使用人の雇用は、「経営・管理」ビザ、「法律・会計業務」ビザを持っている一部の外国人に対してのみ認められますが、高度外国人材の場合、優遇措置として、一定の要件の下で、家事使用人を帯同することが認められます。
3.届出義務と在留資格取消事由
「高度専門職2号」は、所属機関が変更された場合、届出義務があります。
又該当する活動を6か月間しない場合、在留資格取消の対象になります。
4.「高度専門職1号」と異なる点
所属機関について、1号は法務大臣が指定する日本の公私の機関とされていますが、2号はそのような指定がありません。
5.永住者と異なる点
①「高度専門職2号」は一定の活動制限がありますが、永住者にはこのような制限がありません。
②「高度専門職2号」は、該当活動を6か月以上継続しない場合、在留資格取消事由に該当しますが、永住者にはこのような決まりがありません。
③「高度専門職2号」は、所属機関について変更等がある場合、届出義務がありますが、永住者にはこのような義務がありません。
④「高度専門職」は、親や家事使用人の帯同が認められますが、永住者にはこのような優遇措置がありません。
6.「高度専門職2号」の要件
以下の要件を満たす必要があります。
※高度専門職2号の申請は、高度専門職1号からのみ変更出来ます。
※高度専門職1号:「高度学術研究」、「高度専門・技術」、「高度経営・管理」
①「高度専門職1号」のうち少なくとも1つに該当すること。
②「高度専門職1号」又は高度外国人材としての「特定活動」ビザで3年以上活動していたこと。
③合計ポイントが70点以上であること。
「高度専門・技術」、「高度経営・管理」については、年収が300万円以上であること。
④ 素行が善良であること。
⑤日本国の利益に合すること。
⑥ 日本の産業及び国民生活に与える影響等の観点から相当であること。
7.「高度専門職2号」の提出資料
提出資料 |
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※ 日本で発行される証明書は全て,発行日から3か月以内のものを提出。 |
1.在留資格変更許可申請書 1通 |
2.写真(縦4cm×横3cm) 1葉
※ 申請前3か月以内に正面から撮影されたもの。 |
3.申請人のパスポート及び在留カード 提示 |
4.提出資料がカテゴリーにより分かれている場合は、所属機関がいずれかのカテゴリーに該当することを証する文書 1通 |
5 .入管法施行規則別表第3に規定する在留資格の項の下欄に掲げる文書
※所属する企業がカテゴリー1又は2に該当する場合、申請書並びに住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書を提出資料とし、その他の資料は原則不要。 |
6.ポイント計算表 1通 行おうとする活動に応じ、いずれかの分野のもの。 |
7.ポイント計算表の各項目に関する疎明資料 |
ポイント計算基準